当院からのお知らせ

長引く咳 薬剤耐性マイコプラズマ肺炎(別名歩く肺炎)にご注意ください

以下例のような症状の一部に薬剤耐性マイコプラズマ感染症の可能性があります。

<例>

1~2週間前に発熱が出て、自宅で様子見ていた又は医療機関に受診し抗原検査をするもインフルエンザ&新型コロナ検査結果は陰性を確認。症状が改善した後、長引く咳がだんだんひどくなる。

こうした例の一部に薬剤耐性マイコプラズマ感染症の可能性があります。
今回流行しているマイコプラズマは中国で流行している感染症と類似している可能性があります。
治療薬としては通常マイコプラズマにはクラリスロマイシン(クラリス、ジスロマックなど)を使用しますが今回はこうした薬剤に耐性化しておりこれが今回のマイコプラズマが難治性である原因です。
有効な治療薬としては12歳以下の小児で使える薬はオゼックス(トスフロキサシン)しかなく全国で供給が不足しており仕方なくクラリスロマイシンを処方している地域があるようです。
当院ではこのオゼックス(トスフロキサシン)をこの薬剤耐性マイコプラズマ感染症用に確保しました。中国のように大流行したら日本国内のオゼックス(トスフロキシン)の供給量ではすぐに底つくと考えられます。
もしマイコプラズマ感染症が疑わしいと思われたら処方する用意がありますのでご相談ください。
またマイコプラズマはインフルエンザや新型コロナのように抗原検査で判定することが非常に難しく陰性が出ることが多いため信用性が欠けます。
そこで当院はこの感染を防ぐために臨床症状から疑わしい時に早期からオゼックスを処方します。
今回のマイコプラズマ中国韓国の流行状況を見ているとあまり油断できないと現時点では考えております。
また成人難治性のマイコプラズマ肺炎にはラスビックの内服・点滴を用意してありますのでご安心ください。

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